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2006年 06月 30日

ソグドのハープ奏者 -2枚の写真の謎-

突厥、ウイグルと深く関わったソグド人を調べているうちに、非常に良く似た、魅力的な2枚の写真に出会った。

f0046672_21145341.jpgこれは杉山正明著「遊牧民から見た世界史」(日本経済新聞社 1997)に載っていたもの。説明文に「うるわしいソグドのハープ奏者 西トルキスタンのペンジケント遺跡から発掘された壁に描かれたハープ奏者 (Ancient Art of Central Asia より )」とある。
モノクロで分かり難いが、大分痛んでいる状態の写真のようである。


f0046672_20495640.jpgこちらは、いわき市立美術館のサイトにある「オアシス国家の光芒──偉大なるシルクロードの遺産展」ページで見つけたもの。「「壁画(ハープ奏者)」(部分)5~8世紀(タジキスタン)」と記されている。
この写真を初めて見たときは、上の写真と同じもので、上が修復前、下が修復後のものと思った。


しかし仔細に眺めると若干違いがあるのに気付く。例えば、右手首の2つの腕輪、その角度が違っているように見える。また右上腕部の腕輪の形状も違うようだ。
これはどうしたことか。修復の過程で改変されたのか、それとも壁画には似たようなハープ奏者が複数人描かれていたのか。

f0046672_20512842.jpg
この写真は、福岡市博物館のページにあったもので、「ペンジケント居館跡の壁画(ハープ奏者と戦闘の場面)」と説明されている。別のページで「ペンジケント、5~8世紀、タジキスタン民族考古博物館」と書かれている。
この「偉大なるシルクロードの遺産展」は昨年全国で巡回開催された。後の祭で、私は見ていない。詳しい印象記が[雲来末・風来末]に載っている。

ロンリープラネットの旅行ガイド(“Central Asia” Lonely Planet Publication 1996)にこんな記述があったが、タジキスタン民族考古博物館所蔵という壁画は本物か、それともレプリカか。

ペンジケント[(タジキスタン)]
…フレスコ画(長さ15mのものもある)、彫刻、陶器や写本の優れたものは、[ウズベキスタンの]タシケント歴史博物館と[ロシア]サンクトペテルブルクのエルミタージュ美術館に持っていかれた。…これらよりは劣る発掘品が現在のペンジケントにあるルダーキ博物館に展示されている。…
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by satotak | 2006-06-30 03:12